2留大学生(元)の考えている事

1浪・1留はたくさんいても2留以上は滅多にいない。珍しいこの存在がどんな事を考えているのか。

記録と言語化の非可逆圧縮について

僕は非常に忘れっぽい上にメモに書いたらそれがどこかに行くし読んでも何が何だか分からない事が多い。記憶力さえあれば所詮は高校や大学辺りのペーパーテストは簡単だし、研究室だってやる事を覚えていれば実験を忘れて次までに3日間空白が出来てしまいこの間に気分が悪くなりズルズルと休んでしまうような事も起こりにくい。よほど最前線の分野で働いてるわけでも無ければ記憶力の大小が有能無能の差になると思う。

いきなり脱線したが、オンライン上にメモを残しておけば大停電でも起きない限りはスマホやパソコンからアクセス出来るので紙のメモ帳よりは忘れないと思ったので書いていきたい事はたまにリストアップしていこうと考えた。パソコン自体は確か小学1年生辺りからやってるので同年代の中では触ってる時間だけならベテラン級なのに、かなりのアナログ派なので調べ物や勉強は紙の本やメモ帳、ノート、折込チラシの裏ばかり使っていた。紙のメモの長所は手書きである事と場面記憶の両方の面からメモの内容を覚えやすい事だと思うが、よく考えたら記録と言う行為は脳への情報の固定では無く、外部への情報の固定と後の想起が目的なので自分が覚えて無くても後でメモを見る事さえ覚えていたらわざわざ内容を覚えなくていい。寝てる訳でもなければ思考は連続してる物なので例えばXについて記録しようと思っても、このXに至るまでにA,B,C…V,W,X,Y,Zと話の内容そのものは直接繋がって無くても、各内容のブロックが隣接してるので、より正確にXを想起したければ前後の流れを覚えておくのが良いだろう。これを紙で表現するとかなり大変だ。一番最初の記事でも書いたが頭に渦巻く情報を言語化した時点でかなりの情報がそぎ落とされてるので、言語化と言うのは非可逆圧縮である。だから言葉の羅列を見ても元の情報を再構築するのは完璧には出来ない。その中で僕は無意識に思いつくものを適当に羅列する事で少しでも情報が損なわれないようにしている(これが先のA,B,C…の話だ)。テスト勉強の時だってお腹空いたとか、この後何しようとかは絶対に考えているのでそういう事も書いておく事で当時の脳内を極力再現できる。

でもこれだって悪筆だから自分でも読めない事多いし、話が散らかってるから自分が普段どのパターンで脱線してるかも考える必要がある(意志そのものがどこかに行った後の抜け殻である表象の限界かもしれない)。

ここでようやくネット上に書くメモ(ブログやSNS)とwebブラウザの機能が登場する。頭で思った事と言うのは以下の2パターンだ。

  • 言葉を見た事でそこから思った事
  • 言葉以外(自然や音楽等)を見た事で思った事

※"見た"という表現を使ってるが五感それぞれと複合体の事であり視覚だけを指していない。言葉は点字もあれば朗読もある。自然だって森の中にいれば臭いも味もするし、音楽も何かが触れてるように感じる人もいるだろう。

普段からパソコンを使っている僕は頭で思う事も大体はネット経由の情報であるので、ネットと言う媒体を介したメモは当時の感覚を思い出すことに適しているし初めに書いたように基本的に消える事が無いので安心だ。そして、webブラウザの履歴機能は物によるが日付だけでなくアクセスした時間や回数まで記録している事が大きい。カレーライスの作り方について記録したいと思っても何故カレーライスの記録に至ったかの過程が分かればより当時の心境が分かるはず。そこで履歴を見直してみれば化粧水→懐中電灯→銭湯→牛乳→ノートパソコンの分解→カレーライス→ケチャップ→短歌→乾燥剤…のように見る事が出来るので、当時見ていたサイトを見直してみればそこに写ってる写真なり言葉を見て行った先にカレーライスを導出したのだと追認できる。と言ってもこれだって万能なわけでも無い。あくまでもブラウザの履歴で過去サイトを読めば当時考えた事の連続性が再現できると言うだけで、外を歩いていて考えた事等の記録には使えない。

これに関して文学や俳句についても書けそうな気もするがまだ記載できるほど頭の中でまとまってないからしばらく先になりそう。